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JA信州うえだの話題

「風さやか」のブランド化に興味

JA信州うえだの話題 2020.03.02

JA信州うえだは2月21日、上田市住吉のJA搗精(とうせい)工場に、東京都の東京農業大学国際食農科学科食農文化・政策研究室の五條満義ゼミ4人の現地研修調査を受け入れた。同工場を案内した他、長野県オリジナル品種の米「風さやか」について生産者も交えてディスカッションした。 JAと同大学は2017年に、農業振興や地域活性化などを目的として包括連携協定を締結。JA管内に同大学の生徒の農業実習を受け入れたり、同大学でJA管内産の農産物や加工品の物販を行ったりと、盛んに交流が行われている。今回の現地研修調査も、同ゼミからの依頼を受けて実施した。 同ゼミは、米の生産調整政策が2018年度から変更になり、各産地が需要に応じた生産と販売を行うことになったのを受け、全国の特色ある産地品種銘柄のブランド力強化に向けた取り組みや実需の動向、JAが行う米の販売事業などを調査。調査を進めていく中で、多収性で食味が良く、長野県内での消費拡大でブランド化が進んでいる「風さやか」に注目した。今回の現地研修調査で、JAの米の販売事業の重点課題やJAにおいての「風さやか」の位置づけ、生産・消費拡大に向けた生産者の取り組みなどを調査する。 同工場は、JAの各営農センターで集荷した米を集めて精米し、JAのプライベートブランド米に製品化して販売。主力商品のコシヒカリ「恵」、あきたこまち「香」、特別栽培米コシヒカリ「蛍」に、2013年から「風さやか」を加えた。年間約8000俵(1俵60キロ)の米を同工場で精米し、JA管内のスーパーマーケットや直売所、学校給食用として出荷している。 同工場の案内では、JA職員が米の袋詰め作業の実演や、集荷・袋詰めした米を一時保管するための倉庫を案内した。学生たちはメモを取りながら熱心に話を聞いた。 ディスカッションは学生とJA職員、JA米穀担い手部会東部支部の佐藤一也支部長で行った。「風さやか」について、JA職員が管内での栽培導入までの経過や認知度向上のための取り組みなどを説明。佐藤さんは生産者の立場から、「風さやか」の栽培上の特徴やブランド化に向けた今後の課題などを話した。学生からは今まで行ったアンケート調査で、高価なブランド米よりも日常的に買える価格の家庭用米の需要の方が高かったという報告を受けた。 ディスカッションに参加した、JA営農振興部営農企画課の大塚君和係長は「学生の皆さんの柔軟な発想は、米を販売する立場から見ても新しい刺激となった。今後もこのような連携を密にして、新たな可能性を見出していきたい」と意気込んでいる。

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