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JA信州うえだの話題

JA職員が栽培 「風さやか」100%清酒「夢現」完成

JA信州うえだの話題 2020.05.01
JA信州うえだ丸子地区事業部は、同事業部職員が地区内で栽培した県オリジナル米「風さやか」を100%使用した日本酒を、地元の蔵元「信州銘醸株式会社」(上田市長瀬)の協力で醸造。4月23日に完成し、清酒「夢現(ゆめうつつ)」として販売を始めた。 原料の「風さやか」は、職員と組合員との距離を近づけることを狙いにした農業体験研修の一環で、後継者がいなくなった農地を借り受けて栽培。職員が田植えから刈り取り、脱穀など全作業を行った。 「農業者と消費者を結びつけ、地域の農業と関連商工業がともに元気になれる取り組みを!」と酒造りを企画。同事業部からの協力依頼に、信州銘醸株式会社は「枠を飛び越した新しいチャレンジ。生産者やJA、皆さんの思いをのせ、消費者へと届けられたら」と快諾し、初めての酒造りが実現した。 収穫した「風さやか」約500㎏を原料に、同社の杜氏が「香りが穏やかで、キレがある酒」を目指して3月6日から蔵元での仕込みが始まった。麹米にも「風さやか」を使った。当初、完成は4月中旬を予定していたが、醸造を進める中で杜氏の判断により低温でじっくり醸造する手法が採用され、23日、待ちに待った完成を迎えた。 酒名「夢現(ゆめうつつ)」は、同事業部職員が案を出し合って命名。夢か現実かわからない状態の意味ではなく、「夢を現実として叶える」という意味を込めた。 目指す「夢」は、消費者と生産者が『顔が見え、話ができる』関係にあり、地域の農産物や食品を購入するきっかけづくりを通じて、地域の農業と関連商工業がともに元気になれること。地域で栽培された米を使って、地域の蔵元が醸造し、ラベルも地域事業者で印刷、出来上がった酒を地域の夢として多くの人に楽しんでもらう。 同地区事業部の小山元寛部長は「今回の取り組みも、農業者と消費者を結びつける取り組みのひとつであり、これから地域全体に波及させていきたい」と、夢の実現へ向け意気込む。 「夢現」は720㎖で900本を醸造。すでに半数は予約済み。酒類販売できる同事業部西内店で販売している。 昨年度は、同地区事業部の全職員が米作りなどの作業に関わってきたが、今年度は、地元生産者や農作業受託者部会とも協力して取り組みを継続する計画だ。

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